エーゲ海に行った……、しかも日本の。岡山県東南部に位置する牛窓町はなぜか「日本のエーゲ海」だそうだ。
泊まった民宿のおばちゃんの話によると、何年か前に姉妹都市となっているギリシアの人々がやって来て「エーゲ海の風景に似ている」と言ったそうだ。
それをまともに受けてしまって「日本のエーゲ海」と宣言してしまったのかどうかはわからないけれど、瀬戸内の漁業と農業中心の人口8000人の小さな町。本物のエーゲ海には行ったことはないけれども、黒い瓦屋根の日本家屋はどう見てもエーゲ海とはかけ離れている。
町の小高い丘の上にはオリーブを栽培していたり、ヨットハーバーがあったり、エーゲ海風の建物が幾つか点在していることから、多分、バブルの頃、リゾート開発で町をあげて「エーゲ海」にしようとしたのかも知れない。
魚がとても美味しくて、ゆったりとした時間の流れのとても静かで良い町なんだけれども……。
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