「千歳川放水路」にかわる千歳川流域の治水について話し合う場として北海道と北海道開発局との間に設置された「千歳川流域治水対策全体計画検討委員会」第1回会議の記録。北海道開発局は21世紀を目前に控えた今日においても、まだ20世紀型の大規模土建工事を伴う「新遠浅川放水路」方式にこだわっているようです。「千歳川放水路に反対する市民の会」事務局大西陽一氏提供のレポート。
下記、検討委員会関係者へ送付された北海道総合企画部土地水対策課からの開催案内事務連絡文書原文はこちら。
第1回千歳川流域治水対策全体計画検討委員会要旨記録 14:00~15:30
文・まとめ:「千歳川放水路に反対する市民の会」
事務局・大西 陽一
掲載日:2000年2月13日
開催日時:1999年12月18日(土)14時~
場所:ポールスター札幌 2F「セレナード」
司会 道総合企画部土地水対策課高橋参事(委員長選出まで)
1 設立趣旨説明
平野北海道開発局建設部長
北海道開発局と北海道との間で協議して委員会を設置した。千歳川放水路に変わる治水策を策定する意見をいただきたい。
当面の治水対策と、全体の計画を新たな検討の場に託されたので、おおむね2年程度で検討して行く。
石子北海道公営企業局長
関係者の理解と地元の合意を必要とするので、道も積極的に協力して行きたい。
2 委員紹介・委員長の選出
司会 委員長の互選を促し、黒木氏に発言を求める。
黒木委員(北大 河川工学)が小林委員(札幌大学 経済)を指名
小林委員長が藤間委員(室工大 河川工学)を副委員長に指名
高橋参事が北海道開発局側の事務局員を紹介
吉田(局建設部河川計画課課長)岡部(同 流域対策官)原(石狩開建石狩川建設部計画課)
北海道側の事務局
山口(総合企画部長)・斉藤(同 次長)高橋参事
3 委員会設立経過説明
高橋参事
資料1(道から国への意見書)に基づき説明
千歳川放水路で永い膠着状態が続く中、開発局からの要請に基づき、知事の私的諮問機関である、「委員会」を設置、今年の6月に提言を受け、開発局・国に提出した。
岡部
資料2(放水路計画についての年表)に基づき説明
7月30日、国の方針を発表、知事の意見を尊重し、2年を目途に検討して行く。
検討に当たっては、道と局とが役割を分担しながら進めて行く。
司会を委員長に、
4 検討の進め方
委員長
最初の段階では、合流点対策を中心に総論的な理解と課題の整理を行う、そのため、関係自治体・団体からの意見を聴取していく。
5 前委員会で議論された基本的事項、合流点対策案の概要説明
原
説明は、千歳川,石狩川の概況、前検討委員会の総合治水対策の説明と、合流点対策の3方式5案の説明を行い、この5案の検討をまずお願いしたいと結ぶ。
<討論>
三田地委員
地下水。地盤沈下がどの案にも出てくる、状況の把握が必要である。
岡部
必ずしも充分な把握していない、次回説明する。
黒木委員
8.5mに引き下げること、また豊平川との合流点まで下げなければという論拠が説明されていない。
佐藤委員
14,000tに伴う問題が根本のようだが、その問題から論議するといったことはないのか。
藤間副委員長
基本高水の18,000については前委員会で了承されている。
荒木委員
水田の保水機能が果はたしている役割、北海道は水田から畑作へ移行されている、減反による影響について説明してもらいたい。
小林委員長
国の政策も関係している、もし、国の政策がこうでなければ、ということもありできるだけ詳細なデータを必要とします。
佐藤委員
説明のあった課題は前回も示されたのか。
岡部
同じ資料に基づいて説明した。
佐藤委員
課題があることをわかって提示したのですね
岡部
それらについて、どのように対応策があるのかも考えていただきたい。
藤間副委員長
前の委員会でも問題となった、また、17年のあり方について説明があった、その中で流域外でなく流域内で最大限する、それが行き詰まったらとるべき
小川委員
漁業に対する影響は、工事期間中だけなのか、完了後も影響があるのか
小林委員長
技術的に軽減される余地があるのかどうかも見当が付かないが、こらから検討して
いきたい。
荒木委員
18,000tが最大の要因となるとしている、石狩川上流で水量対策などできないのか
吉田委員
主な支川にダムが設置されており、また、遊水池もありこれ以上の水量調整は難しいと考えている
小川委員
社会的影響として、対象エリアが農業が行われているところが多い、次回説明してほしい。
吉田
今回は前回の説明したと同じ内容で説明させていただいた。
今日いただいた、それらについての質問があり、次回説明したい。
以上
次回第2会委員会は 1/18(火) 13:30~
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