442年ぶりの皆既月食と惑星食との共演、惑星ではない天体 HIP13601の食を撮影してしまったが…

2022年11月8日皆既月食 20時40分頃 惑星食直前

11月5日に撮影した写真の画像処理に追われている中、442年ぶりに皆既月食と惑星食との共演が観測できるというので、自宅ベランダに三脚を据え500mmレンズにコンバーター2個を連ね、1400mm相当として撮影に臨んだ。
あらかじめ調べた皆既食の始まる時間や惑星食の時間を記したメモを部屋に忘れて撮影を始めたものの、ぎりぎりのタイミングで撮影を始めたものだから、皆既食の開始からどんどん撮影し続けているうちに「惑星食」も無事に撮影し終えて部屋へと戻った。
PCに画像を転送し、ふと卓上のメモを見ると、なんと天王星食の時間はこれからで、食が始まるまで10分程度しか時間が残されていなかったのだ。
先ほど天王星と思い込んで撮影した星は一体何だったのかなどと思ったが、調べる時間もなく慌てて三脚とカメラをセッティングし直してぎりぎりのタイミングで撮影し直したのがタイトル写真だ。

何とか惑星食撮影が間に合い、機材を片付けて落ち着いてからStar Walk2というソフトウェアで調べたところ、天王星と間違って撮影した星は HIP13601という天体で、恐らく恒星と思われる。

■2022年11月8日の皆既月食の時間(全国同時刻)

部分食の開始:18時09.3分
皆既食の開始:19時16.7分
食の最大:19時59.2分
皆既食の終了:20時41.7分
部分食の終了:21時49.1分

■天王星食(東京の場合)

潜入:20時41.0分
出現:21時22.6分


タイトル写真説明
撮影:2022年11月8日 20時40分頃 荒川区内の自宅屋上より
月の南部(画面下)ティコ・クレーターの左下辺りの宇宙空間に浮かんている白い点のようなのが皆既月食中の月の影に隠れようとしている天王星
ISO感度:3200
シャッター速度:1/1.6秒
絞り値:f22(メインレンズの絞り指標はf8)


リンク
■国立天文台 ほしぞら情報(2022年11月)
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2022/11-topics02.html