W杯騒動に埋もれて報じられた死去のニュース、渡辺徹が愛した青春の味、古河市「昭月堂」のコロッケパン

渡辺徹 撮影:加藤雅昭 2013年1月9日 新宿区・信濃町 文学座前にて

一昨日(12月2日)、早朝に行われたサッカーワールドカップで日本がスペインに逆転勝ちし、午前中から日本中が狂気の渦と化し、ニュースの時間でもまともに他のニュースを報じない状態に。
昔からスポーツを観ない、やらないを貫くオイラにとっては日本がどこのチームに勝とうが負けようが、「あっしには関わりのねえことでござんす(It’s none of my business)by 木枯し紋次郎」ということなので、日本時間の早朝のスペイン戦に負けてくれたら世の中も静かになってくれると期待していたのだが…。

渡辺徹 撮影:加藤雅昭 1981年12月1日
デビュー直後の渡辺徹 撮影:加藤雅昭 1981年12月1日

そんな日本中が大騒ぎの日の夕方、俳優でタレントの渡辺徹さんが11月28日に死去していたことがスペイン戦勝利のニュースに埋もれるかのように、ひっそりと報じられた。

渡辺徹氏といえば、私がかつて所属していた週刊明星時代の41年前、新春HOPE特集として「太陽にほえろ」の9代目新人刑事ラガー役でデビューしたばかりの1981年12月1日に撮影している(写真左)。
サブタイトルが「’82年にフレッシュ・ジャンプ!!」で、撮影する新人すべてにジャンプを強制したのだが、デビューしたばかりという事情かもしれないが、嫌な顔を見せずに何度も何度もジャンプしてくれたと記憶している。

タイトル写真は2013年1月9日、渡辺徹氏が所属する文学座前で撮影した写真。
これは著名人が「青春の味」を明かすという企画で、2013年3月2日号の週刊現代掲載されたカット。渡辺氏が育った茨城県古河市の映画館で父親が買ってくれた「昭月堂」のコロッケパンで思い出の味だとのこと。デビュー後も帰省のたびに食し、差し入れにもよく利用していたという。

渡辺徹 撮影:加藤雅昭 2013年1月9日 新宿区・信濃町 文学座前にて
渡辺徹 撮影:加藤雅昭 2013年1月9日 新宿区・信濃町 文学座前にて

渡辺氏の死因は敗血症ということだが、コロッケパン撮影の前年、2012年に虚血性心疾患と診断され大手術をしたのだが、妻に隠れて暴飲暴食を続け、撮影年の2013年にも膵炎で入院している。
「昭月堂」から送ってもらった撮影用のコロッケパンは、パン、コロッケ、千切りキャベツ、ソースが別々になっていて、撮影直前に記者とともに現場で完成させたもので、撮影後は渡辺氏に渡してしまったのか、編集部に持ち帰ったのかは定かではないが、氏が到着前に「試食」したところ、とにかくボリューム満点で美味だった記憶は残っている。

若くして逝ってしまった渡辺徹氏のご冥福をお祈りします。

 

 

 

 

古川市「昭月堂」のコロッケパン 撮影:加藤雅昭 2013年1月9日
古河市「昭月堂」のコロッケパン 撮影:加藤雅昭 2013年1月9日

【昭月堂製パン】
茨城県古河市東2丁目12-20

 


タイトル写真説明
渡辺徹氏 撮影:2013年1月9日 新宿区・信濃町 文学座前にて
週刊現代 2013年3月2日号 掲載カット


リンク
■文学座
http://www.bungakuza.com/

■文学座 渡辺徹 訃報
http://www.bungakuza.com/watanabe_fuhou.htm