「千歳川放水路計画」ついに中止へ!6月6日追記
1999年3月14日の全国紙の朝刊でも報道された千歳川放水路計画が事実上中止となった「千歳川流域治水対策検討委員会」報告の「千歳川放水路に反対する市民の会」事務局大西陽一氏による追記記事。
第22回 千歳川流域治水対策検討委員会結果報告
文:「千歳川放水路に反対する市民の会」
事務局・大西 陽一
知事提言書作成に当たって意見書の取り扱いについて(委員長見解)
1999年6月6日追加
<共通意見>
(1)「中間まとめ」自体に対し、絶対的容認できないとした意見は皆無である。
(2)今後の治水対策に期待し、当面の治水対策の早期実現。
(3)当面の治水対策に果たす北海道の役割。
<相対する意見>
(1)新遠浅川について、合流点対策と同等の位置付けを望む。
(2)新遠浅川方式に検討の余地を残したことは遺憾であり削除すべきである。
(3)優先順位が曖昧で、明確にすべきである。
<個別意見>
(1)基本高水流量、安全度の再検討が必要である。
基本高水流量と安全度に異論がある。
安全度の数値を流域住民に理解しやすいようにする。(国内の他の河川で安全度を設定しても実現していないことが多い)
流域全体を同じ確率でカバーする必要がない
安全度が、千歳川放水路と同じ効果があることを明確にする。
(2)内水調整地18km2は、地元負担が大きすぎる、縮減できるのではないか。
工法を検討すべきで、また、遊水池も地元負担が多い
(3)抜本的治水対策として、千歳川放水路を残してほしい。
(4)合流点対策は石狩川全体の視点から整合性をもつこと。
狭い範囲の工法ではなく、多様性を求めること。
(5)社会制度の充実、被災者補償
自治体レベルでの研究・ハザードマップの制定を明示する
(6)河川管理者の説明責任と住民対話
情報の公開と提供
(7)千歳川放水路中止に伴う、ルート上の営農上の補償問題。
(8)用語の解説が必要である。
これらを、意見として提言書に盛り込む、また、意見書を付属資料として添付する。
提言書の概要
提言「中間まとめ」
各団体の意見
資料
経緯等・各団体のこれまでの意見・拡大会議での意見書・小委員会で入手した資料
道の検討委員会設置要綱・開催記録
これらが、最終検討委員会での了承事項。
タイトル写真説明
撮影:1992年9月3日 美々川/第二美々橋付近
千歳空港に近い丘陵地帯の湧き水を水源とする河川延長約10kmあまりの川で開発の進んだ札幌圏にありながらも原始の様相を残す湿地帯特有の川。このあたりではベニザケの試験放流も始まった。ウトナイ湖を出てすぐに勇払川に合流するが、そこからは直線化されてしまっている。