出版社が集まる、とある会合で「強欲カメラマン」云々ということが話題にされていたそうだ。これは伝聞などではなく、この会合に出席した某編集者から直接訊いたものなので間違いはない。
オイラの小学館との裁判について知っていたこの編集者は、オイラのことを指していることはすぐに分かったと言っていた。
それにしても「強欲」とは言ってくれるじゃないか!
ホントに「強欲」なら、なにも多くの仕事を失う覚悟(実際、失っているが)で日本を代表する大出版社の一つに対して裁判など起こすわけがない。
アメリカ並に数億円との判決が出るのならまだしも、どう考えても日本の司法制度の下では割に合わないから……。
提訴したのは、著作者に無断でサライに掲載された写真を、社内外で有効利用するという名目でデジタル化し、勝手にフォトエージェンシー業に利用しようとしていたからに他ならない。
しかも、オイラの他に100名以上の写真家にこの可能性があることも分かったから、なおさらである。
無断複製とともに多くのポジフィルムも紛失されてしまったため、多くのフォトエージェンシーや写真家協会が使っている「写真ネガ保険」適用の際の最低価格であるポジフィルム1点15万円で損害賠償を起こしたわけなのだが、昨年の東京地方裁判所の判決では2万円との判決であった。
「お前のものは俺のもの、俺のものも俺のもの」とするジャイアン的出版社とどっちが「強欲」なのか、よ~く考えてみよう!