「聞いちゃったかと言われれば聞いちゃった…」と発言し、ニッポン放送株のインサイダー取引で、証券取引法違反罪に問われた「もの言う株主」こと、村上ファンドの前代表村上世彰氏のマスコミのカメラの前で罪を認めたのは記憶に新しいところ。
しかしながら、村上氏は裁判が始まると一転して前言を撤回し、インサイダー取引ではなかったと起訴事実を否認している。
一度は認めた罪を裁判で撤回、このような話って、どこかで聞いたような気が……。
おっ!このパターンって、小学館サライ著作権侵害裁判と同じじゃないか!
提訴後のある日メールで、著作権侵害で雑誌宣伝会議を提訴した某写真家から裁判に臨むアドバイスをいただいた。
その中で
「裁判になると相手は平気でウソを付いてきます」というくだりが半信半疑ではあったが気になっていた。
実際に小学館サライ著作権侵害裁判が始まると被告小学館は、このアドバイスの通り、文書や口頭で一度は認めていた罪を一転して否認し、聞いてきたような嘘を並べ立てることになる。
複製権侵害をした
↓
複製権侵害の事実はない
デジタルデータをCD-ROMに保存した
↓
サーバのハードディスクに蓄積保存した
フロッピーのようなもので入稿した
↓
デジタルデータは利用していない
営業妨害は編集部の写真使用権に対する認識が間違っていた
↓
営業妨害の事実はない
デジタルデータは社員のパソコンから閲覧できる
↓
サーバは4人の社員に対してのみサーバ機能を負わせていた
等々、数えればきりがないほどである。
これって冤罪事件などでありがちな警察官による執拗な取調べの結果、嘘の自白をしてしまった数多くの事例などとは次元が違うのだが。
真実を明らかにするのが裁判……ではないことだけは確かなようだ。