お祭り

デジタル絵日記
写真と文:加藤雅昭
長崎原爆の日の今日、町内はお祭りだ。市ヶ谷のナントカ八幡がどうららこうたら……。と、いうことなのだが、ここへ引っ越してきて12年を過ぎたというのに一度も祭りには参加したことはない。


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市谷台町の住宅街で

長崎原爆の日の今日、町内はお祭りだ。市ヶ谷のナントカ八幡がどうららこうたら……。と、いうことなのだが、ここへ引っ越してきて12年を過ぎたというのに一度も祭りには参加したことはない。

東京在住34年が経過している現在でも、三社祭をはじめとする東京の代表的なお祭りには行ったことすらない状態。
何年か前に取材で秋田を訪れた日は運悪く有名な竿灯祭りの真っ最中。タクシーで祭りを避け、その先にある「酒杯」という居酒屋で一杯やった後に東京へ戻った。
さらに同じ頃、博多祇園山笠の最終日前日、福岡の老舗料亭を取材した折、女将から「明朝の追い山で櫛田神社に席を用意できるのでいかがですか」とのもったいない申し出を「〆切りが…」と断ってしまったこともあるほどに祭りを避けている自分がいる。

まあ、東京に住んでいながら基本的には人混みが苦手ということもあるのだが、何といっても一番の理由は信心のかけらもないことが要因であろう。また、毎日がお祭りのような大都会東京に住んでいるというのも一層拍車をかけているのかもしれないが……。

そんな信心のかけらもないオイラではあるが、北海道の片田舎に住んでいた幼少の頃は年にたった一度のお祭りにはワクワクしながら待ちわびていたものだった。
しかしながら、良く考えてみると、そのワクワク感ですらお祭りそのものに対してではなく、付随する屋台や夜店だけが好きだっただけなんだなぁ~。