音は聞こえども…

デジタル絵日記
64
写真と文:加藤雅昭
64回目の広島原爆の日の今夜は神宮外苑の花火大会だった。爆発物という意味においては原爆も花火も同類ではあるが……。


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青山通り絵画館前付近

64回目の広島原爆の日の今夜は神宮外苑の花火大会だった。爆発物という意味においては原爆も花火も同類ではあるが……。

そんな原爆の日の夕方、打ち上げ会場近くの外苑西通りを通って南青山まで打ち上げ開始の15分前までに原稿を届けなければいけなかった。が、時すでに遅し、外苑の東京体育館付近から通行止め。

JR千駄ヶ谷駅前

仕方なく警察官の誘導でUターンして千駄ヶ谷駅から明治通りというルートに迂回するも、ここも花火見物客が大挙して押し寄せて大渋滞。

花火見物の予定などなく他人事のように考えていたのだが、大いに関係があったわけ…というよりも最初から気がつけって話だけれども。
約束の時間に遅れること15分、何とか原稿を届けることが出来たものの、帰りもまた……。

青山通りでは車道まで見物客があふれる始末で大渋滞。
きれいな花火の姿を見ることが出来たのなら、少しは晴れやかな気分にもなったところだが、音は聞こえどもビルや外苑の樹々が邪魔して見えるのは車道にまであふれかえる見物客のみ……。
原稿を届けただけなのに予定外の迂回につぐ迂回で自宅へ戻った時にはすっかり疲れ果ててしまいました。

まあ、高速道路が安くなった直後のお盆休みに車で帰省しなければならないオトーさんからは「生ぬるい!」と言われそうな気がするけれど。
権田原から四谷へと迂回する際、木々の隙間からわずかに、あまり美しくは見えない花火が垣間見えたのがせめてもの慰めか……。