櫻の樹の下には……ダイオキシンが埋まつてゐる!

フェンス内で超高濃度のダイオキシンが検出された東尾久浄化センター
フェンス内で超高濃度のダイオキシンが検出された東尾久浄化センター

「櫻の樹の下には屍体が埋まつてゐる!」とは梶井基次郎の短編小説の書き出しだが、ここ荒川区の都立尾久の原公園の下には超高濃度のダイオキシンが埋まっている。
2013年に新宿区から荒川区へ引っ越してきたが、そんな話題はまったく知らなかった。中央卸売市場の移転先の豊洲でのベンゼン、シアン化合物などの土壌汚染は知っていたが、引っ越し先の近所で環境基準を大幅に超過するダイオキシンが検出されたなんてニュースはまったく流れていなかったから……。

一面、黒いシートで覆われていた昨年の公園
一面、黒いシートで覆われていた昨年の公園

桜が満開となってから今日まで、晴れた日はなく肌寒い日が続いていたが、快晴とは言えないまでも散歩日和だということで、高濃度のダイオキシン汚染の現場でもあり、枝垂桜の名所でもある都立尾久の原公園へと出かけた。
高濃度のダイオキシンに汚染されていた公園は、昨年までシートに覆われ立ち入り禁止だったが、何故か立ち入りが可能となっていて、クローバーが密生している芝生の上では小学生と思われる女の子が何かを探していた。
東尾久浄化センター内は特に高濃度で、土壌1gあたり1,000ピコグラム以下の環境基準を大幅に上回る110万ピコグラムが検出されたことから、水処理施設の建設工事が進められている現場は巨大なフェンスで覆われている。

「この公園では、地面を掘ることは禁止です。」と書かれた立て看板
「この公園では、地面を掘ることは禁止です。」と書かれた立て看板

絶好の花見日和となった本日は、幼い子供を連れた家族連れが芝生の上でくつろいでいたけれど、この土壌汚染は知っているのだろうか??
昨年、センター敷地内に福島第一原発事故の除染で集められた黒い袋なようなものがうず高く積み上げられていたのを確認しているが、本当に安全になったのだろうか??

「この公園では、地面を掘ることは禁止です。」と書かれた立て看板が気にかかるのだが……。