時事環境都市

東京都が隠ぺいする??もう一つの盛土問題!

※写真はダイオキシン飛散防止のため一面の黒シートで覆われていた尾久の原公園(2014年撮影)

超高濃度のダイオキシンが検出された東尾久浄化センター
超高濃度のダイオキシンが検出された東尾久浄化センター

かつての工場跡地を東京都が購入したが、その土地で環境基準を大幅に上回る化学物質が検出されたため、土壌汚染対策計画に基づき良質土を覆土して対策工事が完了……と書くと、移転問題で揺れる「豊洲市場問題」か?と思われる方がいるかもしれないが、ここで取り上げるのは、昨年もこのページで伝えた東京都による「もう一つの盛土問題」ともいえる荒川区内の都立尾久の原公園のダイオキシン問題である。

東尾久浄化センター
東尾久浄化センター

先週土曜日(1月14日)、豊洲市場の「土壌汚染対策等に関する専門家会議」は環境基準の79倍のベンゼンだけでなく、シアンまで検出されたことを明らかにしたが、東京都の「もう一つの盛土問題」の現場である都立尾久の原公園では環境基準の1100倍となるダイオキシンが検出されているにも関わらず、2013年10月8日付の週刊金曜日以外では、ほとんど報道されていないのが現状だ。

この尾久の原公園(荒川区東尾久七丁目)一帯は旭電化工業(現:ADEKA)尾久工場跡地を東京都が買収したものだが、東京都下水道局は2013年9月11日、この工場跡地で「環境基準の1100倍となる土壌ダイオキシンを検出した」と公表している。

東尾久浄化センター内に積まれた怪しげな黒い袋
東尾久浄化センター内に積まれた怪しげな黒い袋

工場跡地の西側は首都大学東京荒川キャンパスと東尾久運動場、東尾久浄化センターが建設されているが、東側は「尾久の原公園」として1993年に開園している。東京都が土壌汚染を公表するまでの間、周辺住民は汚染を知らずに憩いの場として利用し続けていたことになる。

2015年11月20日付で東京都は「都立尾久の原公園における閉鎖区域の一部開放について」とする文書で、ダイオキシン類対策工事が完了し公園南側を開放するとした。

「この公園では、地面を掘ることは禁止です。」と書かれた立て看板
「この公園では、地面を掘ることは禁止です。」と書かれた立て看板

2012年12月から全面閉鎖していた同公園だが、同年6月には基準値を下回った区域を部分的に開放していて、公園南側は対策工事が終了したので「安全」だということなのだろうか?
東京都中央卸売市場のサイトでは豊洲市場の土壌汚染について「万全な土壌汚染対策」としているにもかかわらず、先日環境基準の79倍ものベンゼンが検出されたばかりなのだから、尾久の原公園の工事についても調査結果は眉唾物に違いない。

なによりも、安全だとして家族がくつろいでいる場所のあちこちに「公園では、地面を掘ることは禁止です。」と書かれた看板が立てられていることは、「掘ったら危ない!」ということに他ならないということを如実に表しているのだが……。